壁面からの雨漏り

モルタル壁へのカバー工法による弊害
No.17075

N様邸/2017年施工外壁等塗装工事及び屋上防水工事

モルタル壁へのカバー工法による弊害

 当社の大分本店にN様からお電話があり、ご自宅の防水と塗装を調査してほしいとご依頼いただきました。さっそく当社代表の小原と、プランナーの東本が現地調査にお伺いしました。
 N様のお宅は築35年で、3階建の鉄骨のお宅でした。外壁は一見サイディング壁に見えますが、新築時はモルタル壁で、その上からアルミサイディングを張り付けていました(カバー工法)。門柱や、屋上の一部には昔のモルタル壁が表面に残っていました。

 お話をお伺いすると、15年程前、モルタル壁にクラックが入ったことで雨漏りしてしまったそうです。そこでそのような心配がない壁にしたいと考えて業者に相談したところ、サイディングによるカバー工法を勧められたとの事でした。今後、壁のメンテナンスが不要(あまり手をかけずに済む)になると説明されて、信じてしまい契約してしまったのだそうです。
 しかし、10数年経って壁の劣化がひどくなり、結局メンテナンスが必要なのではないかと当社にご連絡くださいました。さらに、壁の劣化以上に問題なのが、サイディングカバー工法後、室内への雨の浸入(雨漏り)が発生している事でした。箇所も量も年々増えているという事で、大変不安に思われていました。
 モルタル壁へのサイディングカバー工法は、一時期大変多く施工された工法です。現在でもカバー工法は行われています。(当社が毎週OBSラジオで放送している〝住まいのお悩み相談〟では屋根と壁へのカバー工法についての警鐘を鳴らしております。)
 「今後二度と塗装をしなくてよくなるのでカバー材をかぶせましょう」といったうたい文句で施工に至るケースが多いようですが、メンテナンス不要どころか、すぐに塗装が必要になり、何のためにカバーしたのかわからないというクレームがたくさん生じています。また、かぶせたサイディング自体に建材としての多くの欠点があることを自覚していない業者が多く、その後のメンテナンスのことを考えもせず施工を進めています。
 カバー工法には色々な弊害があります。メンテナンス、雨漏り等の根本的な解決にはならないどころか、建物にダメージを与える事もある為、注意が必要です。

 N様のご自宅全体を見せていただき、雨漏りの箇所をはじめ、お困りになっていることをお聞きしながら細かく調査いたしました。
 壁については、アルミサイディングとサッシの取り合い等に隙間が多く、そこからの雨漏りが多数見受けられました。隙間をしっかりと埋め、紫外線による劣化を軽減させるために、その上から塗装することを提案致しました。

 また、ベランダも調査したところ、壁の内側はモルタル壁、外側はサイディング、笠木は鉄板で覆われており、違う素材を複数組み合わせて施工していることから、継ぎ目が多くありました。その継ぎ目からの雨の浸入も考えられる為、継ぎ目をしっかりとシーリングし、モルタル壁は防水性のある塗料で塗装することを提案致しました。
 工事内容、お見積もり金額に充分ご納得下さり、ご契約となりました。

外壁塗装

高圧洗浄後
施工中
ビフォーアフター

施工前

施工中

施工後

防水工事

 屋上については、防水機能が失われていたので、立ち上がりや・側溝含めしっかりと防水できる塗膜防水工事を提案致しました。

施工前
高圧洗浄後

施工中

施工後

駐車場天井・階段

ビフォーアフター
  • 駐車場天井❶
  • 駐車場天井❷
  • 階段

施工前

高圧洗浄後

施工後

施工前

施工中

施工後

施工前

施工後
施工担当者
2級建築士
2級建築士
1級建築塗装技能士
1級建築塗装技能士
2級建築施工管理技士
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