壁面からの雨漏り

勾配の小さな屋根+スレート瓦の組み合わせによる雨漏り
(無責任な雨漏り工事が原因でした)
No.17118

M様邸/2017年施工屋根改修工事、外壁等塗装工事、デッキ・フェンス取替え工事

勾配の小さな屋根+スレート瓦の組み合わせによる雨漏り (無責任な雨漏り工事が原因でした)

 Y様邸の雨漏り改修工事が完了した後、「お向かいのM様が雨漏りで困っていて、北斗建装に相談したいと言っているので訪問してほしい」とY様よりご依頼いただきました。

 早速、プランナーの三重野が訪問いたしました。M様宅はS社で建てられた築43年のお宅で、屋根はスレート瓦でした。お話を伺うと、実は10年以上前にも雨漏りをしており、約10年前に大手リフォーム会社であるSF社で増築工事と雨漏り改修工事を施工したそうです。それにも関わらず10年経たずに、また雨漏りし始めたそうです。
 M様はSF社以外どこに相談したらよいか分からず今回もSF社で見積もりを取られていました。しかし、提示された見積もりの金額と工事内容が適切かどうか判断つかず、また前回の工事の結果もあり、不安を抱いていたそうです。
 そうした中、当社が向かいのY様宅で雨漏り改修と塗装工事を施工しているのをご覧になり、施工がとても丁寧だという印象を持って下さり、Y様に是非とも当社を紹介して欲しいとご相談されたとの事でした。

 M様宅の雨漏りの原因は、屋根勾配が2.5寸勾配という低い勾配なのにスレート瓦を葺いていることにあります。2.5寸勾配とは、水平方向に10進み、垂直方向に2.5進んだ時の勾配です。スレート瓦は最低でも3寸勾配は必要です。


施工前


施工前


屋根勾配が小さい

 低勾配による雨漏りと判断ができれば、再度スレート瓦を採用するという選択肢はあり得ません。10年前のSF社の見積もりを見せていただいたところ、新築時のスレート瓦を剥ぎ取って、ガルバリウム鋼板という金属の屋根材を使用するという内容になっておりました。この内容は間違っておらず、今回当社が提案した屋根材もガルバリウム鋼板です。
 ガルバリウム鋼板は比熱が低く、内部結露が生じやすいため、当社では推奨していません。しかし、M様宅のような勾配が小さい屋根は葺ける瓦がないので、雨漏りを止めるためにやむをえず使用する場合があります。その際は通気性に充分気をつけて施工しますが、勾配が小さい屋根の場合、完全な解決法がないのでリスクについてはお客様にきちんとお伝えします。
 ところが、SF社の実際の施工は見積もりとは異なり、再度スレート瓦を葺き直しておりました。つまり、契約内容と実際の工事内容が異なっていたということです。どのような意図でこのようなことになったのか、皆目見当がつきませんし、M様は全く無駄な費用を負担したということになります。
 しかも雨漏り改修後10年未満での雨漏りですので、本来であればSF社は無償でのアフターメンテナンスをするべきですが、見積もりは有償となっており、しかも割高でした。同業者として非常に残念な結果です。

 今回当社としては、下記提案を行いました。
(1)雨漏りについては、スレート瓦からガルバリウム鋼板に葺き替える。
(2)外壁や軒天井の塗装が劣化しているため、屋根以外の塗装工事を行う。

 工事内容と金額ともに当社を信頼して下さり、工事を発注いただきました。また、工事期間中に追加要件としてデッキとフェンスの改修も発注いただきました。

雨漏り改修工事


施工前
❶南面にバルコニーがあり、屋根を葺き替えるために取り外す必要があります。


施工中
❷使用頻度が少ないため、撤去する事と致しました。


施工中★スレートを剥いだ状態
❸全てのスレート瓦をはぎ取り、野地板の補強を行いました。


施工中★コンパネで補強
❹既存の野地板との接合部分の金具が緩んで機能していない事と、上を歩くと板がふわふわとしており強度が足りない事から、厚さ12mmのコンパネを上張りし補強致しました。


施工中
❺さらにゴムアスファルトルーフィングを張ったのちに、


施工後
❻ガルバリウム鋼板の立平葺きを施工致しました。


施工後
❼なお、バルコニーを取った部分は掃き出しのサッシがあったため、転落防止の柵を取り付けました。

外壁塗装工事

 玄関天井や軒天井など以前の塗膜が剥がれている部分が多々ありました。古い塗膜はしっかりと剥ぎ取り、建材に適した塗料で塗装させていただきました。
 また、外壁には金属サイディングが使用されており、所々錆が生じていました。錆が生じている部分については、錆を落とした後に錆止め塗料を塗装し、サイディング用の下塗り材、上塗り材を塗装致しました。


施工前


施工後

ビフォーアフター

  • 玄関屋根塗装工事

  • 軒天井塗装工事

  • 勝手口塗装工事

  • 雨戸塗装工事

  • デッキ改修工事

  • フェンス改修工事


施工前


施工後


施工前


施工後


施工前


施工後


施工前


施工後


施工前
木製のデッキが傷んでいたので、


施工後
メンテナンスが不要な人工樹脂のデッキに交換致しました。


施工前
以前のフェンスは鉄製であり、錆がひどく大半が朽ち果てていたので、


施工後
柱がアルミのメッシュフェンスに交換致しました。


施工後

 上記の工事の後に、障子の張替えのご依頼やご友人宅の樋修理のご紹介をいただきました。また、「今後も家中の相談にのってもらえますか」という、嬉しいお言葉をいただきました。

 

施工担当者

2級造園施工管理技士

Return Top 今すぐ電話する