これまで日本の住宅で雨漏りといえば、早くても築30年、通常は築50年以上経過した住宅において、稀に屋根から起こるものが殆どでした。
しかし、近年、日本の住宅で起こる雨漏りが激変しています。稀に起こるものではなくなり、頻発しているのです。しかも、経年劣化を待たず、築年数の浅い住宅で起こっています。
現在の住宅では、屋根からの雨漏りは、稀なものではなくなってしまいました。そして、昔では考えられなかった壁から雨漏りする住宅も珍しくなくなりました。
国内で建てられている住宅の工法、形状、使われる建材などが近年、様変わりした結果、雨漏りが起こる原因そのものが変化してきました。当社は、住宅業界に携わった当初からこの変化を予見しており、警鐘を鳴らし続けてきました。
しかし、当の住宅業界（住宅を建てる新築業界、雨漏り工事に携わるリフォーム業界）では、このことに気づいている会社は大変少なく、有名大手ハウスメーカーも決して例外ではありません。経年劣化を待たずに雨漏りするに決まっている住宅が、今この瞬間もおしゃれな流行りの新築住宅として安くないお値段で売られて、日本中で建てられているのです。
近年増加している、築年数の浅い住宅での雨漏りの原因が見過ごされて、住宅そのものに致命的なダメージを与えて、住宅の耐久年数を下げていること、またそのことに消費者も業者も全く気付いていないことに、大変危機感を感じています。
起きている雨漏りが、屋根からなのか、外壁からなのか、そもそもの雨漏りの原因は何なのか。雨漏りするに決まっている構造的な要因がどれくらいあるのか。そしてそれは改善できるものなのか。それが分からなければ、起きている雨漏りは止めようがありませんし、今後起きないようにという改善のしようがないのです。
私の知る限りでは、ほとんどの業者では、そのことを理解できておらず、相変わらず古い従来の雨漏りに対応した策しかとっておらず、業者に依頼して雨漏りを直してもらったが、一向に直らないという話が後を絶たないのも当たり前なのです。
これまでの雨漏りと、現在多くの住宅に起きている雨漏りの原因とプロセスが全く違うこと。
まず、それを理解することが最も重要です。

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